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坂本文郎氏による2019年吹奏楽コンクール 課題曲Ⅰ「あんたがたどこさ」の主題による幻想曲の分析、解説です。
・練習番号Hの1、3、5小節目(102、104、106小節目)のTriangleは、直前のSus CymbalやSleigh Bellの音を受けて、音量に注意して鳴らしてください。特にSleigh Bellとは重ならないようにSleigh Bellの止め方に注意が必要です。(低音部のセブンスを構成するB音と一緒です。次のAs音に被らなければいいと考えます。)
・練習番号Hの1~4小節(102小節目~105小節目)のTrombone、練習番号Hの5~8小節(106小節目~109小節目)のHorn・Euphoniumの和音は練習番号Gと違って素直な和声進行になっています。不安定な和音のG部分から素直な和音になりますので、低音部に乗せて、丁寧に響きを作ってください。
・練習番号Hの2、4小節目(103、105小節目)のFlute・Piccoloのトリルは終わる音を統一して、次の小節にかぶさらないよう確実に1拍のみにしてください。
・練習番号Hの5~8小節(106~109小節目)のFlute・Piccolo・Es Clarinet・Clarinet. 1stはユニゾンです。また、Clarinet.2&3・Alto Saxophone 1&2の16分音符の動きも練習番号Hの8小節目(109小節目)の4拍目で2声になるまでユニゾンです。Horn・Euphoniumとのバランスも考えて、人数を減らすことで音程のリスクも減らせると思います。
・練習番号Hの8小節目(109小節目)のcrescは、Clarinet・Saxophoneが2声になる4拍目にしっかりかけると効果的でしょう。
・練習番号I からのメロディラインはユニゾンで始まります。練習番号I の3小節目(112小節目)3拍目から2声になりますので、ユニゾン部分は人数を減らしていた方が処理しやすいと考えます。この時のAlto Clarinetは最初の4小節をClarinet.4として処理した方が良いと思います(2小節目1拍目裏のC音は出ませんが、それは飛ばしてもフォローした方が良いでしょう。)が、2声になった時、Flute.2・Clarinet.3・Trumpet.3で演奏される下の音は、かなり少ないので調整した方が良いでしょう。
・練習番号I の2、4小節目(111、113小節目)の4拍目裏のPercussion(4小節目はSnare Drumのみ)は、メロディの動きが止まった時のアクセントになることを意識してください。
・練習番号I の5小節目(114小節目)のメロディは、1拍目裏からの3連符のリズムに負けないバランスで演奏してください。
・練習番号I の5~8小節間(114小節目~117小節目)もメロディの2声体は変わりません。特に5~6小節(114~115小節)は下のパートの音域が低いので、しっかりとフォローした方が良いでしょう。
・練習番号I の7小節目(116小節目)からのPercussionのcrescは、8小節目(117小節目)1拍目を頂点としてその後decrescすると意識を共有してください。
・練習番号I の8小節目(117小節目)はdecrescが難しいと思います。3~4拍目をritのポイントにするとdecrescもritもやりやすくなります。
・練習番号I の9小節目(118小節目)のTriangle、さらにそれに続く10小節目(119小節目)のSus Cymbalはdecrescの結果と考えてください。Sus Cymbalの音が全体の音量の谷底となり、続いてClarinetと低音パートのcresc・decrescという流れが自然だと思います。
2019年吹奏楽コンクール 課題曲1.「あんたがたどこさ」の主題による幻想曲 第4回の楽曲分析をお楽しみに!!
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